プラークってなに?
お口の中の代表的な病気であるムシ歯と歯周病。この2つの病気の原因は、
プラーク(歯垢)と呼ばれる歯の表面に付着する細菌の集まりです。
今回はこのプラークについて知りましょう。
1、歯の表面では唾液の成分であるペリクルという糖タンパク質が、薄い膜を作っています。
2、そこにムシ歯の原因となるミュータンス菌などがくっつきます。くっついた菌は、食べ物の中のショ糖を使ってグリコカリックスというネバネバした物質を作り、自分たちが棲みやすい環境を作り始めます。
3、この状態がしばらく続くと、ミュータンス菌以外にもこの棲みやすい環境をねらって、 歯周病の原因となる悪玉菌が侵入し増えていきます。
プラーク 1mg の中には、約 1 億匹のたくさんの種類の細菌が棲んでいるといわれています。 この細菌たちは、もともと口の中に潜んでいたのですが、プラークという棲みやすい環境を見 つけ、移り住みます。その中でもっとも凶悪な細菌は、歯周病の原因菌です。 現在、成人の約 8 割が歯周病を発症しています。 細菌が集まってプラークを形成するには約 1 日 かかるため、食事の後にはまだプラークにはなっ ていません。それなら、「お口をすすぐだけでもよ いのでは?」と思うかもしれませんが、プラーク は水に溶けない性質をもっています。 そんなプラークを取り除くための一番簡単な方法は毎日の歯みがきです。 ちょっと長く感じるかもしれませんが、一日合計 10 分くらいは歯を磨くようにしましょう。